ニーチェという実存主義者
私は、実存主義者に大きな影響を受けているように思う。ショーペンハウアー、ニーチェ、ハイデガーなどなど・・・
しかし、なぜ私は実存主義の影響を受けることになってしまったのであろうか?
なぜニーチェの本などを読むようになったのかは今となってはあまりよくわからないが、たぶん反社会的な性格が影響しているのだと思う。
ニーチェにかぶれると、世界は無意味で、無価値であるものであることを説いて回る人間になりかねない。しかし、そのようなことをして回ると、おそらく友人がいなくなってしまうであろう。実際、私は、世界が無意味であることを語り続けていたら、私の周りにはあまり人が寄り付かなくなった。
それほどまでに悪い(社会的にか?(笑))影響を与えかねないニーチェであるが、ニーチェはニヒリズムを超克しようとした人物であることを忘れてはならない。このことを忘れて、ニーチェをあざけりわらうことは許されるべきことではない。
ニーチェの思想は有名であるので、聞いたことがあるかもしれない。永遠回帰、超人、奴隷道徳、遠近法主義などである。とくに、超人思想は現代に生きるマイノリティに、あるいは悪人に勇気を与える思想であるように思う。
超人思想とは簡単に言ってしまえば、各人自らが自らの価値を創造することに努めるべきであるという思想である。現代は、閉塞的な時代であるともいわれるらしい。仮に現代が閉塞的時代であるのだとするならば、それは他者によってつくられた価値に重きを置く傾向が原因であるのではないかと思う。他者の価値は所詮他者の価値にすぎず、そのような価値を受け入れる必要性などないのだ。それなのに、我が国は、道徳教育などというもので和などというものを説き、各人の価値をも支配しようとしている。このような価値に対する支配が再生産されていけば、ますます各人は各人の生をないがしろにする状況を深刻なものとしていくことであろう。
超人思想はニーチェの思想の一端に過ぎず、ニーチェの思想には、他にも面白い思想が目白押しである。
ぜひニーチェの本、とくに『ツァラトゥストラかく語りき』は読んでもらいたいと思う。ただし、鈍感な善人どもには読んでもらいたくはない。善人など大嫌いだからだ。私は、危険思想の持主であり、差別主義者である。私は、悪人やマイノリティのみを愛する。善人など死んでしまえばよいのではないか・・・
- 作者: フリードリヒ・W.ニーチェ,Friedrich Wilhelm Nietzsche,佐々木中
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2015/08/05
- メディア: 文庫
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